NPO法人 安心院いやしの里



  〜 Q & A  〜

◆ どんなNPO団体なのですか?
◆ どこにあるのですか?
◆ どのような生活共同体なのですか?
◆ いやしの里はカトリックの人以外も利用できますか?
◆ 精神的弱者の支援とはどのような内容なのですか?(1)
◆ 精神的弱者の支援とはどのような内容なのですか?(2)
◆ いやしの里のスタッフになることは出来るのですか?
◆ いやしの里には老人の介護施設はありますか?



Q.
どんなNPO団体なのですか?
A.
 NPO法人 安心院いやしの里はその前身である、ボランティアによる精神的弱者(※)の支援を主体とした生活共同体が、より多くの人達の力になれるように、また永続的な活動と共同生活を維持していくために平成18年に大分県の承認を受け、正式にNPO法人となりました。これにより、精神的弱者の支援に、より一層の力を入れることが可能となり、またそれを支える多くのスタッフやボランティアの人達にも、情熱と喜びがみなぎっています。


(※)心に悩み・苦しみを抱え、精神的に弱っておられる方




Q.
どこにあるのですか?
A.
 NPO法人 安心院いやしの里は大分県宇佐市安心院町の山間にあります。大自然に包まれた美しいところです。精神的弱者の支援として、都会の生活で生まれた様々なストレスも、一度大自然の美味しい空気を味わい、汗を流して共に働き、また心の悩みを打ち明け、自らと向き合うことで"元気"を取り戻し、気持ちも新たに日々の生活に帰っていく。そんな元気回復を必要としておられる方にとって、私達が何よりも大切と考えていることが、この大自然との共生なのです。





Q.
どんな生活共同体なのですか?
A.
  元々の前身である「いやしの里」もそうですが、私達は、カトリックの理念を基に、一人一人が強さを求めるのではなく、お互いに支え合うことで、誰かの力になれる喜びを実感し、自らとも真摯に向き合うこと、共に歩むことの力強さを何よりも大切にしていきたいと考えています。
 NPO法人 安心院いやしの里においても、その理念は全く変わりません。安心院の大自然は雄大であると共に、時に自然の厳しさに打ちのめされる時、人間の小ささを自然に受け入れることが出来ます。そして、人間が己の弱さを素直に受け入れ、同時に互いの弱さも受け入れながら、助け合い、支え合って人生を豊かにしていく、そんなイメージを大切にして、安心院町の人々とも助け合いながら、共同体を維持発展していきたいと考えています。

 
 

【カトリックの理念とは】
 私達が大切にしているカトリックの理念とは、人間は一人一人が弱さを持った存在であり、その弱さを互いに受け入れて、助け合い、支え合うという"心"です。中でも精神的弱者という心が疲弊した状態の人々への支援は、現代社会において特別なことではなくなりつつあります。私達も出来ることは限られていますが、その支援の一環として、大自然での共同生活において、助け合い、支え合う"心"を大切にすることで、少しでも元気を取り戻す事が出来ればと考えています。カトリックの理念はその中で静かに活かされています。






Q.
いやしの里はカトリックの人以外も利用できますか?
A.
 私達が大切にしているカトリックの理念はあくまでも、その"心"であって、施設の利用にカトリック者である必要は全くありません。従来のいやしの里においてもそうですが、私達は宗教活動を行っている団体ではなく、カトリックの精神を持って、共に助け合って生きる生活共同体として歩んできました。いやしの里では、その精神に共感出来る人達であれば、カトリック者である必要はありません。日本において多くの人が普通に意識せず仏教を大切にしておられるように、カトリックも多くの欧米の人々にとって同様のものとお考え下さい。大切なのは、どのような"心"を持っているかであり、施設の利用時には、まずその理念において"共感"を持って頂くことが前提となります。ただ、仮に共感が得られましたとしても、いやしの里における宗教活動や営利目的による施設の利用はお断りさせて頂きます。







Q.
精神的弱者の支援とはどのような内容なのですか? (1)
A.
 NPO法人 安心院いやしの里は病院や介護施設ではありませんので、医療行為や介護事業の一環としてのサービス等を行う支援ではありません。
 私達が行う精神的弱者の支援とは、安心院の大自然の中で、利用者の方が希望されるコース(生活期間)によって、生活を共にしながら心身の活力を取り戻すプランを提供いたします。ですから、当然ながら病院のような投薬等による治療や高度な機械を使ったリハビリ等を希望される方のお受け入れは出来ません。いやしの里では日常生活における心の病や悩みからくるケアを基本としています。








Q.
精神的弱者の支援とはどのような内容なのですか? (2)
A.
 いやしの里における生活の基本は、大自然との共生、自給自足の原則に基づく労働です。心の悩み多くは、心身のバランスの欠如にあると思われます。いやしの里では、都会のルールを一端横に置いて、大自然の中で共同生活を歩みながら、自らの内面と向き合っていくことで、そのたくましさを身につけていくことを大切にしています。
 ただ利用者の方には、それぞれ健康状態や時間的な制約もありますので、ご希望の生活期間に応じて可能な心のケア、また希望者には"内観"による心のケアも取り入れることが出来ます。その他にも、大自然でのお散歩や軽作業による身体のケア、自然食による体調の好転などを取り入れていきます。そうした利用者の方に適したコースを取り入れて頂くことで、次第に自分と向き合うことが出来るようになることが理想であり、そこから元気の回復を目指していただきたいと考えています。







Q.
いやしの里のスタッフになることは出来るのですか?
A.
 いやしの里は大自然との共生であり、四季を通じての生活には、やはり生やさしいものではありません。ただ私達スタッフも初めは皆その厳しさを味わい、少しずつ生活に慣れて今に至っているわけですから、私達の理念に共感を下さる方がスタッフとして共同生活を望んで下さることは何よりも嬉しいことです。
しかしながら、実際には言うほど簡単なことではありませんので、もしスタッフになることをご希望の方は、まずボランティアや賛助会を通じての活動を体験してみられるのも良いと思います。いずれにしましても、スタッフやボランティアを希望下さることは喜ばしいことです。有難うございます。








Q.
いやしの里には老人の介護施設はありますか?
A.
 現在いやしの里にはとても元気なご老人がいらっしゃいます。皆かつては元気を失っておられましたが、今は大自然での共同生活の中で本来の活力を取り戻し、寧ろ多くの面で、若者たちへの学びとなっておられます。
 いやしの里では、介護というよりも、それぞれの現在の姿を受け入れ、それぞれのペースで共同生活に溶け込んでいく。それが結果的に元気を取り戻すきっかけとなっています。今後はますます社会が高齢化していく中で、安心院いやしの里でも、NPO法人として少しでも社会に貢献できる方法を模索しておりますが、少しでも元気なご老人を増やしていくことで、活力ある地域社会の構築に貢献できるように、将来的な受け入れの準備や施設の充実、スタッフの練成などを考えております。
 老いと向き合い、一人一人がいずれの自身にも訪れる現実として、共同生活の中において、その現実と向き合っていく、いやしの里で頑張っておられるご老人の皆様から、私達は多くのことを学ばせていただいております。